海外赴任が決まったらSBI証券のNISA・特定口座の資産はどうなる?【カスタマーサービスに聞いてみた】

資産運用

海外赴任が決まったら現在運用している資産がどうなるのか,各証券会社の対応については以下の記事で調べました。

ただ記事にもあるように,HPには限られた情報しか載っておらず,詳細を知るには個別にカスタマーサービスセンターや窓口に問い合わせないとわからない会社が多かったんですよね。

そこで,口座開設数が業界トップクラスのSBI証券のカスタマーサービスセンターに詳細な対応について電話で問い合わせてみました
2020/08時点で,SBI証券のNISA口座・特定口座が出国時と帰国時にどのような扱いになるかをまとめています。

僕の実績として,家族でSBI証券の口座を使っています
NISA口座特定口座だけでなく,つみたてNISAジュニアNISAも活用していますのでそれぞれどうなるのか本記事を読めば大体明らかにできると思います。

詳細を知るためだけに電話するのってだるいですよね。
そんな方のために参考になれば幸いです。

この記事はこんな人向けです:

  • SBI証券で投資信託やETFを購入していて将来的に海外赴任の可能性がある人
  • SBI証券の口座を開設したけど海外赴任の可能性があって資産運用をためらっている人
  • SBI証券と楽天証券のどちらがよいか迷っている人
Nontan
Nontan

カスタマーサービスセンターには平日昼間なら割とすぐにつながりました!

海外赴任が決まったらSBI証券のNISA・特定口座の資産はどうなる?【カスタマーサービスに聞いてみた】

海外赴任が決まった人のSBI証券の運用資産の扱いについて,口座ごとの対応をカスタマーサービスに問い合わせました。

要約すると以下のような感じです。

<NISA口座,特定口座>

  • 積立購入した投資信託やETFについては出国すると一般口座に移される(課税)
  • 出国中は出金と売却のみ行うことができる
  • 帰国後は元のNISA口座や特定口座に戻すことはできず一般口座でのみ運用を継続できる

<つみたてNISA>

  • NISAと同様の対応で一般口座に移され,帰国後のつみたてNISA口座への復帰は不可

<ジュニアNISA>

  • NISAと同様の対応で一般口座に移され,帰国後のジュニアNISA口座への復帰は不可
  • 払い出し制限は一般口座移管後も継続(18歳ぐらいまで払い出し不可)

<その他の関連情報>

  • ETFによる分配金は一般口座に移せば出国中も支払われる
  • 口座を維持しようとすると常人代理人を立てたり現地からの本人確認書類の提示が必要であったりと結構労力はかかる見込み

それぞれについて以下で解説します。

海外赴任時のNISA口座・特定口座の扱い

まず,1年以上の海外赴任が発生して住所を日本以外に置く場合,「非居住者」という扱いとなります。

非居住者となる場合,NISA口座と特定口座は資産を管理することはできず,一般口座においてのみ維持することができます
これはSBI証券のHPでも確認できますね。

「(本邦)非居住者」に該当する場合、特定口座やNISA口座(ジュニアNISA口座)で上場株式等の管理を行うことはできません。

SBI証券HP 海外転勤等の理由により出国(非居住)される方への対応について より

出国中,ユーザーは一般口座から出金と売却のみが実施できるそうです。

これはありがたいですね。
たとえば出国前に大暴落が起きてそのまま売るとマイナスになってしまいますので,とりあえず一般口座に移してホールドしつつ売却のタイミングを窺うというのができるということです。

そして帰国後ですが,再度特定口座やNISA口座を開設することはできますが,既に一般口座に移した資産は元の特定口座・NISA口座に戻すことはできないそうです。

証券会社が年間の売買損益を計算してくれる特定口座とは違い,一般口座は自分でそれを計算して必要ならば確定申告も自分でしなければなりません。

とってもめんどくさそうですね。
多くの方は特定口座(源泉徴収あり)かNISA口座で運用していると思いますので,いきなり損益通算とか確定申告とか言われると結構ハードルを感じるかと想像します。

まとめると,SBI証券でNISA口座あるいは特定口座でインデックスファンド等の積立購入を行っていて海外赴任が決まった方は,

  1. 出国前に全部売却する
  2. 一般口座(課税)に移してタイミングを見て売却するか,自分が納得するまでホールドする

の2択です。

それなりに大きな利益を得ていて今後も育つ可能性が高いのであれば一般口座もありでしょう。
一方で,とりあえず出国前に利益確定しておいて帰国後に再度積み立てるというのも悪くない選択のように思います。

海外赴任時のつみたてNISAの扱い

つみたてNISAは,一般NISAと同じようにNISA口座で投資信託を売買するので上記のNISA口座の場合と同様です。

SBI証券でつみたてNISAを適用して積立購入していた資産は,手続きをすれば一般口座に移すことができます。
そして帰国後も一般口座のままで運用することになります

帰国後に再度NISA口座を開設し,つみたてNISAを適用しながら新たに積立購入すること自体は可能です。

せっかく非課税期間が20年と長いのにそれを満足に生かせないのは歯がゆいですね。
ぜひSBI証券さんには帰国後にNISA口座に復帰できるような仕組みづくりをお願いしたいところです。

海外赴任時のジュニアNISAの扱い

僕は子供の教育資金のためにジュニアNISAも少し活用していますが,ジュニアNISAもNISA口座での運用となりますので基本的な考え方はNISA口座の内容に従います。

つまり,これまでジュニアNISAを適用して購入した資産はすべて子供の一般口座に移されます

一般NISAやつみたてNISAと異なる点として,ジュニアNISAには払い出し制限があることに注意してください。

海外赴任が決まった際,SBI証券では選択肢は2つだとお伝えしました。

  1. 出国前に全部売却する
  2. 一般口座(課税)に移してタイミングを見て売却するか,自分が納得するまでホールドする

ジュニアNISAの場合,出国前にすべて売却して得られた現金は子供の口座に残ります
そして現行の制度上は(出国・帰国にかかわらず)子供が満18歳を迎える年度の12月まで出金できません。
これが「払い出し制限」です。

一方,出国前に一般口座に移した場合であっても払い出し制限は継続となります
一見ジュニアNISA適用ではなくなるので払い出し制限も無効化されそうですが,未成年口座であるためこのような措置がとられるようですね。

現行の制度上はいずれにしても18歳ぐらいまで払い出しできないので,結局は課税や手間を考慮しても運用したいのか?がポイントになるでしょう。

もっとも,ジュニアNISA自体は2023年12月をもって制度自体が廃止となり,払い出し制限も解除されます。
既に運用されている方は,納得のいくところまで運用を継続して頃合いをみて現金化,2024年以降に出金という流れになるかと思います。

海外赴任時のETFによる分配金の有無と口座の維持に必要な対応

その他,せっかくなので関連することも伺ってみました。

1つは米国ETFの分配金です。

僕は投資信託だけでなく米国ETFも少し購入しています。
これは分配金によるインカムゲインが欲しかったからですが,出国中の扱いについて聞いてみました。

回答として,特定口座から一般口座にETFを移した後も分配金は定期的に入金されるようです。

これはありがたいですね。
出国中に勝手に入金されていて帰ってきたら結構貯まっていて嬉しい!ということもあるかもしれません。

ポイントは,出国中の口座は休眠口座ではなく「生きた」口座ということです。
長期投資は数年間ほったらかしで勝手に増えていることを目標としているので,運用が分断されずに継続されるのはやはりメリットになるかと思います。

もう1つは,一般口座の維持の手間についてです。

出国中に一般口座を維持するために必要なこととして出国前に手続きをするわけですが,面倒な手続きとして以下のような対応が必要だそうです。

  • 常人代理人を立てる:SBI証券からの配送物の受取や依頼事項に対する対応者の任命が必要
  • 赴任先から本人確認書類を提示する:海外の居住先がわかる書類の電子コピーの送付 など

常人代理人は証券会社とのやりとりにある程度慣れた人であることが推奨されており,SBI証券のHP上で弁護士の紹介も行っています。

「生きた」口座を維持するためにはそれだけ手間や労力がかかるよ,ということですね。
直接的な言葉はありませんでしたが,カスタマーサービスの方からも一般口座への移し替えはおすすめしないようなニュアンスを感じ取りました(あくまで僕の主観です)。

実際に海外赴任が決まった方に対しては口座維持についての詳細をまとめた書類をSBI証券から送っているそうなので,もっと詳細を知りたい方はそちらを取り寄せるとよいかと思います。

まとめ:SBI証券の海外赴任者に対する対応は割と厳しい

SBI証券の海外赴任者に対する対応についてカスタマーサービスに伺った内容をまとめました。

これを書いている現状では,SBI証券の対応は結構厳しいなという印象です。
つみたてNISAやiDeCoなどの制度で長期投資を推奨している割に,それを分断するような運用となってしまっていますね。

NISA口座自体は国内の居住者に対する制度ですが,この記事で紹介するように,少し前の税制改正で一時的な海外赴任であれば一般口座に移した資産も再びNISA口座に組み戻すことが可能になっているそうです。

まだ改正してから日が浅く,SBI証券でも対応しきれていないのかもしれません。
今後需要が増えて一律に対応されるようになるといいですね!

この記事が参考になったのなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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