生活防衛資金という言葉をご存知でしょうか。
もしもの時に収入ゼロの状態でも一定期間は生活できるためのお金という意味です。
いきなり大病を患ったり交通事故に巻き込まれたりなど,人生はなにが起こるか分かりません。
なのでこのようなお金を確保しておくと安心ですよね。
では,具体的にはいくらぐらいあればよいのでしょうか?
僕の結論は「独身なら生活防衛資金として現金を確保しておく必要はない」です。
ここではその理由を解説します。
既婚者の方は少し考え方が変わるので,違いについて併せてお読みいただければ幸いです!
この記事はこんな人向けです:
- 独身で生活防衛資金を確保しておく必要があるか知りたい
- 既婚者と独身の場合で何が違うのか知りたい
諸説あるのでいち意見としてお読みください
生活防衛資金はいくら必要か?独身ならゼロでいい3つの理由
独身の方であれば,生活防衛資金としての現金はゼロでいいです。
理由は3つです。
- 投資信託ならすぐに換金できるから
- 現金の比率が高いと機会損失するから
- 独身なら万が一の時でも対応できる可能性が高いから
以下で解説していきます。
投資信託ならすぐに換金できるから
まず前提として,生活防衛資金として現金を持つのではなく投資を始めましょう。
このブログでも何度もおすすめしているインデックスファンドの購入ですね。
インデックスファンドのような投資信託であれば,実は現金化するのはそんなに時間はかかりません。
例えば僕も持っているVTIというインデックスファンドをSBI証券で売却すると数日後には現金として出金できます。
つまり,生活防衛資金を現金として確保しておくのではなく資産運用に回し,いざという時はその運用資産の一部を売却すればいいじゃんという戦略ですね。
「いざ現金化するという時に暴落が来てマイナスになっていたらいやだなぁ」と思われる方もいるでしょう。
確かにその通りですが,お金はいざという時に使ってナンボです。
資産は2倍になったけど病院代をケチっていたので全然病気が治らなくて寝たきりになってしまった,というのは本末転倒の極みです。
いざという時には損切りも辞さない姿勢も必要ですね。
現金の比率が高いと機会損失するから
こちらも投資が前提ですが,自分が持っている資産の中で現金の比率はあまり高くせずに積極的に投資した方がよいです。
生活防衛資金として現金を保有しようとすると,それなりに現金の比率が高くなりがちです。
例えば50万円持っていたとして,生活費15万円で3ヵ月分を生活防衛資金に充てると残りは5万円しかありません。
投資を行うには余りにも少ない額です。
なぜここまで資産運用にこだわるかというと,原理的になるべく早く始めた方がよいからです。
複利の効果があるということですね。
投資はもうちょっとお金を貯めてから…では遅いのです。
気づいたときには40, 50代になっていて,慌てて始めたとしてもプラスは大きくなりません。
これを機会損失といいますが,生活防衛資金を確保しようとするとその分だけ機会損失することになると思います。
既にある程度お金があるのなら,生活防衛資金として貯めておかないで投資の資金として考えることをおすすめします。
独身なら万が一の時でも対応できる可能性が高いから
これは必ずしもすべての人がそうではないとは思いますが,独身の方は万が一の時に身軽なので生活防衛資金は不要だろうという考えです。
例えば交通事故に遭ってしまって一時的に入院して働けなくなった場合を考えてみましょう。
独身であれば一時的に働けなくなっても会社によっては給料の何割かは保障してくれるので,それでしのげると思います。
国の休業補償もありますし,いざとなればインデックスファンドを売ってもいいですしね。
頭と手がちゃんと動かせる状態なら生活防衛資金を事前に用意しておかなくても何とかなるでしょう。
家族がいる場合の生活防衛資金はいくら必要か?
一方で家族がいる方が交通事故に遭ってしまった場合ではどうでしょうか。
自分の入院費や生活費だけでなく,家族の生活費も必要になってきます。
インデックスファンドの売却は自分しかできないので,いくら運用中の資産が莫大であったとしてもそれを換金できなければ生活費に回すことはできません。
自分がどのような事故に遭うか分からない以上,家族がいる方はやはり残された家族が少しの間は最低限の生活が送れるぐらいの現金は用意した方がよいと考えます。
1ヵ月分なのか,3ヵ月分なのか,6ヵ月分なのかはそれぞれの家庭で決めることですね。
お子さんの年齢や事故のリスクをどう考えるか等を考えることになるかと思います。
ちなみに僕も奥さんと子供がいますので,一応生活防衛資金を用意しています。
僕の口座に1-2ヵ月ぐらいの生活費は入っていますね。
奥さんに代わりに引き出してもらうことを想定しているわけではなく,クレジットカードの家族カードの引き落とし先が僕の口座なので問題なく生活できます。
まとめ:独身でも既婚者でも家族がいても資産運用は重要
独身なら生活防衛資金として現金は不要で,その分資産運用しましょうという話でした。
家族がいる人も最低限の生活防衛資金はあった方がよいですが,だからといって資産運用はしなくてよいわけではありません。
生活防衛資金は「いま」必要なお金ですが,効果的に早くから投資を始めることで「将来の」老後資産を作るという考え方も重要です。
ライフスタイルや生活環境は人それぞれなので,自分に合った適切なバランスを考えてみてはいかがでしょうか。
今から投資を始めたいという方はこちらの記事もお読み頂くとよいでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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